ソフトウェアは,完全なパターンやバンド位置を格納することができます。これにより,測定を再実行する必要なしに,これまでにない速度で再分析することが可能です。たとえば,予期しないフェーズが見落とされた場合などです。再分析では,完全なサンプルの特性評価のために,手動のフェーズ選択または高度なフェーズIDを使用してインデックスを再作成できます。
ESPRITには,フェーズ識別を可能にするために,力量フェーズデータベースと米国の鉱物学者フェーズデータベース(AMCSD)が含まれています。無機化学構造データベース“または結晶学オープンデータベース(COD)はいずれもオプションで利用可能であり,ESPRITに含めることもできます。
周期表表示を使用して元素データを簡単かつ高速に入力することでフェーズを検索できます。また,化学,結晶対称性,フェーズ名で検索することもできます。検索は複数のデータベースにまたがることができます。
ESPRITには,結晶構造フェーズを作成および/または編集するための手段をユーザーに提供する強力なフェーズエディタが含まれています。位相エディタインタフェースは,電子線回折の動的理論を用いてパターンシミュレーションを計算するためにも使用できます。次のような特徴があります。:
EBSDソフトウェアは,非常に短時間でデータセットのインデックスを再作成することができます。40000年単相材料は約ポイント/秒で再インデックス化できます。再インデックス化の利点は,すべてのフェーズが最初に選択または既知でない場合に,測定値を再分析できることです。
アドバンスドフェーズID機能は,EBSDとEDSの技術を統合するための力量での継続的な開発によるものです。EBSDの超高速インデックスアルゴリズム用のESPRITと,ロバストで高速なフェーズ検索エンジン,およびインタラクティブなバンド検出を組み合わせることで,アドバンスドフェーズID機能は,調査中の結晶学的フェーズに適合する最適なフェーズファイルを決定します。
アドバンスドフェーズID機能は,別のコンピューター上でオフラインだけでなく,オンライン(SEM)でも使用できます。EBSD用ESPRITの独自のデータ処理,アドバンスドフェーズID機能,および超高速オフライン再インデックスにより,多相材料に存在するすべての相を特定せずに,測定を開始できます。欠落しているフェーズをオフラインで識別し,その後のEBSDデータのインデックスの再作成に使用できるため,ユーザーとSEMの効率が大幅に向上します。